東北大学病院リハビリテーション部長・教授
上月正博 先生
と き:平成23年2月17日(木)午後1時30分
ところ:仙台市急患センター・
仙台市医師会館2Fホール
正しいリハビリの方法とその効果
―循環器・呼吸器疾患編―
はじめに
呼吸・循環障害にみられる症状・障害には共通点が多い。第一に呼吸器障害や循環器障害により、運動に必要な四肢の筋肉への酸素供給が不十分になること、第二に、「息切れ」という共通の症状のために運動量が減ることで廃用症候
群の合併が多くなることがあげられる。また呼吸・循環障害に対するリハビリテーション(以下、リハ)に関しても、下肢の運動療法を中心に行うべきことや、教育や食事療法、薬物療法などを組み合わせたいわゆる包括的リハの重要性が指摘されていることも共通している。しかし、呼吸・循環障害の病態や背景因子、リハの
効果など、さまざまな点で相違点があることも事実であり、共通点と相違点を対比させる形で論じてみる。